ラモン ヴァルガス

ここのところ、嵐のように風が吹き、みぞれの降る肌寒いブダペストです。

6月19日から、スイスはサンモーリッツ近郊で行われているオペラフェスティヴァルで弾くはずでしたが、現地に行って2日目、なんと書類が揃っていない(たぶん労働許可関係?)ということが発覚し、『非常に残念だけど、弾いてもらうわけにはいかない』と、ブダペストへ送り返されてしまいました。まったくもって実行委員会側の落ち度で、こっちとしては怒り、憤慨、いやそれよりも、まず信じられない気持ちがいっぱいのまま帰って来ました。

スイスで働いて稼ぐはずだった分を挽回しようと、早速オケの同僚に連絡を取り、ブダペストで行われているCD製作に参加させてもらうことになり、先週はずっとスタジオ仕事でした。

CDがいつ販売になるかは不明ですが、メキシコ人の有名テノール歌手、ラモン ヴァルガスとの録音はまったくもってプロフェッショナルで、やりがいがありました。
録音したのは、ヴェルディやプッチーニなど、イタリアオペラのアリア。
たくさんあったのですが、どれもスムーズにいき、3−4回通した後は部分的に撮り直すだけでした。やはり高音で声を張り上げるところなどは何時間も歌っていると思うようにいかなくなり、そうすると早い段階で「また明日!」と切り替えられるところも、自分の喉と体の具合をしっかり把握しているからだなぁと思いました。

録音にはラモンの弟子であるソプラノ歌手や、指揮者の奥さん(これまたソプラノ)も参加し、ソプラノアリアも何曲か撮りました。
二人ともモデルのように綺麗で、体格の良いでっぷりとした歌手の時代はもうとっくに終わってるんだなぁと実感しました。姿かたちも良く、歌まで上手なんて、天は二物を与えずなんていうけど、嘘だよなぁ・・・。

ラモンの動画、たくさんありますが、そのうちのひとつを貼っておきましょう。



その録音も土曜日に終わり、いよいよ日本へ向けて準備です!
スイスへ行く前に日本の分もばたばたと準備をしたので、今特に急いですることもありませんが、両替や服の選択など、ちまちまやっていこうかと・・・。

日本では3週間滞在予定ですので、お時間ある方、是非遊びましょう〜!!