イタリアの歌

音楽の話。

2月は国内の地方公演が4つあります。
ドビュッシー生誕150年目の今年は、早速『海』、『ノクターン』などがプログラムに組まれました。他に、グノー『ファウスト』からバレエ曲、ハンガリー作曲家Lajtha Laszloのシンフォニー3番なども弾きます。
先週金曜日にソンバトヘイ、今週初めにヴェスプレームへ既に行ってきました。
特に、ヴェスプレームへ行ったときは既に雪が積もっていたので、私たちの乗っているバスが除雪車の後ろになってしまい、時速40キロしか出せなかったり、事故渋滞にあったりと、ひやひやものでした。
幸いにも、時間通りに到着、演奏も無事終了しました。


明日はラジオ番組の収録兼レクチャーコンサートで、『海』をやります。
スタジオコンサートなので、場所が狭く、オーケストラに場所がとられるためチケットの入手が難しいコンサートです。明日の分も、もう既に完売だそうです。



日曜もコンサートで、プッチーニのグローリアミサとヴェルディの聖歌四篇を弾きます。ドビュッシーもいいですが、イタリアオペラの巨匠たちの音楽は自由な『歌』があふれ出てきて、音楽の原点に戻れる気がします。何も考えなくても歌える、そして泣ける音楽です。プッチーニの作品が19歳の時に作曲されたのもあって、オーケストレーションが未熟(でも後のオペラに使われる素材がふんだんにある)なのに対し、ヴェルディの方は晩年の作品なので完成度と重みが感じられます。そういうところも聴ける、いいプログラムだと思います。


それから、前々回の日記で書いた、『宮城県民会館のためのコンサート』の前に、mtvにて30分の番組が作られ、放送されました。日本に関係のある演奏家や、日本人の留学生、演奏家のインタビューをまとめて、会館の現状や、日本とハンガリーの音楽での結びつきを見せるものでした。インタビューについて、私には年末に既に話が来ていたのですが、それ以来なんの連絡もなく、ある日いきなりリハーサルの間にスタッフがやってきてインタビュー+撮影ということをやられました。風邪で、ガラガラの声でしかもほとんどスッピンで、公衆の電波に乗ってしまいましたよ…

もし、興味のある人がいれば、(いつまでか分かりませんが)、以下のページで見られるはずです。ハンガリー語ですが…。

http://videotar.mtv.hu/Videok/2012/01/21/12/Hangverseny_egy_japan_koncertteremert.aspx

私のインタビューは、聞かれたことに答えようと必死になればなるほどわけのわからないことを言ってしまい、それを補足しようとして更に混乱するという結果に終わったのですが、番組ではいい具合にほとんどカットされて使われており、安心しました。
リスト音楽院の先生方や、ラジオの前の指揮者、ヴァーシャーリ タマーシュなどはやはり話すのが上手で、日本人や日本の印象をうまく言葉にまとめておられました…


最期に今日も一言だけ、お金の話。
ハンガリーのÁFA(Általános forgalmi adó)いわゆる消費税は、今年から27%です!
Wikiで見る限り、ダントツ世界一!シニカルにこれを誇れるマジャールはいるだろうか。
消費税の値上げだけのせいではないとはいえ、これじゃぁ9Ftのパンが22Ftになるわけだよなぁ…